■誰よりも多い敗戦
翌2013年には、岡田武史に請われて中国の杭州緑城のU-18チーム監督に就任したが、その年の11月に岡田が退任するとともに退任した。
2014年にはJ2山形の監督に就任、1年でJ1昇格を果たし、1年で降格するが、2016年まで監督を務めた。そして2017年には当時まだ九州リーグだった宮崎の監督に就任、九州リーグで優勝してJFL昇格を果たしたが、JFLの1年目で苦戦して6月に退任。しかし1か月後にはJ3の藤枝MYFCの監督に就任、2021年からはカターレ富山、そしてことしからは八戸と、J3での指揮が続いている。
J1からJ3までの769試合の結果は、333勝160分け276敗。誰よりも勝利の多い石崎は、また、誰よりも敗戦の多い監督である。
石崎は、他の2人と同様、資金的に決して恵まれているとは言えないクラブを率いることが多かったが、テクニックを伴ったフィジカルを鍛えることを主眼としたトレーニングを課し、チーム全体の運動量で相手の長所を消すサッカーを得意としてきた。しかしそうした厳しいトレーニングを経験した選手たちが、石崎が別のクラブで指揮を取り始めると、自分もついていきたいと望む者が少なくないという。