■「チーム連携で詰めるべきポイントは、まだまだあります」

――周りをうまく使えるようになったのは、2シーズン目というのが大きいのでしょうか?

「周りを使えるようになったのは三笘選手の自信の現われだと思います。2シーズン目と言えど、チームメイトが若干変わったじゃないですか? なので、少しコンビネーションが心配でしたが、現時点では、そつなくこなしているなといった印象です。今シーズンのチームメイトの特徴とか、新たに加わった選手の特徴とかがわかってくると、もっともっと周りを使えるようになると思います」

――現時点での三笘選手の改善点は?

「ブライトンのデ・ゼルビ監督は、8月25日のウェストハム・ユナイテッド戦前のプレスカンファレンスで、“ブライトンのすべての選手が適切な状況で適切なボールを彼(三笘選手)に送ることができるから、彼は我々とともに自身のクオリティを披露することができる”って発言したんですね。僕も、確かにそうだなと思います。なので、チームの流れの中でいかにボールをもらえるか、どう連携を取っていくか。つまり、サッカーの質をもっと高められると、三笘選手の良さがもっと出るし、チームの良さも出てくる。

 そのためには、ブライトンの期待の新星と言われるエヴァン・ファーガソン選手や、今シーズンに加入したジョアン・ペドロ選手などの特徴をつかんでおかないといけないし、中盤もビリー・ギルモア選手が入ったことで今後のサイドの選手への影響はどうなっていくか、とか。チーム連携で詰めるべきポイントは、まだまだあります。そこを高めれば、三笘選手自身のドリブルがもっと活きてきますし、そうなったら、とんでもない選手に進化すると思いますよ」

――ビッククラブへの移籍も期待されていますが?

「それに関しては、僕はまだ早いと思いますね。たしかに、三笘選手は一対一で非常に強いですが、それだけでは世界のトップランクのチームではやっていけない。また、先ほど述べたようにサッカーIQが高く、プレーのアイデアも豊富ですが、中盤での構成、組み立てという点では、少し物足りない気がしますね。

 もちろん、彼の一番の持ち味は突破力と言われているので、相手のDFは縦に抜かれるのが最も怖いはず。どうやって対処するか必ず迷うので、そこであえて抜かずにクロスを上げたり、逆にクロスを上げると思わせて縦に突破したり、今の三笘選手は、そういった駆け引きを増やしているので、その部分をもっと磨いてほしいです」

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