■町田は開幕戦以来のスコアレスドロー

 後半もスコアは動かない。黒田剛監督は70分以降に交代カードを切り、プレスの強度を維持しながら攻撃の変化を求める。しかし、相手ゴールをこじ開けることはできない。実に開幕戦以来となるスコアレスドローで、群馬と勝点1を分け合った。

 2位の磐田、3位の清水が引分けており、この試合に勝てば勝点差を広げることができた。試合後の黒田監督は、「2試合連続のクリーンシートで、アウェイで勝点1を積み上げられたことをポジティブに考えたい」と話した。

 町田の通算成績は20勝7分5敗で、勝点は「67」だ。2位の磐田とは「9」、3位の清水とは「10」の差がある。しかも、町田は消化試合数がひとつ少ない。

 32試合で勝点67のペースは、過去の昇格チームと比べても申し分ない。22年のJ2を制したアルビレックス新潟は勝点62、2位の横浜FCは勝点63だった。

 21年は上位2チームがシーズン中盤から抜け出し、32試合を消化して首位の磐田が勝点69、2位の京都サンガF.C.が勝点67を稼いでいた。20年は優勝した徳島ヴォルティスが勝点65、2位のアビスパ福岡が勝点62だった。

 J1昇格ラインを昨年2位の横浜FCと同じ勝点80に設定すると、町田は残り10試合で勝点13を加算すればいい。昨年優勝の新潟と同じ勝点84でも、勝点「17」である。ここまでの戦いを見れば、彼らには高くないハードルだ。

 次節はアタッカー陣が不在だ。平河と藤尾がU―22日本代表に、デュークがオーストラリア代表に招集されたため、9日の栃木SC戦を欠場する。

 エリキ、藤尾、デュークと3人のストライカーを欠くなかで、前線をどのように構成するのか。そのうえで、勝点3を奪うことができるのか。町田にとってはJ1昇格への試金石となる一戦だ。

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