驚きと称賛の声は止む気配がない。8月19日、J1リーグ第24節としてエディオンスタジアムでサンフレッチェ広島が川崎フロンターレを迎えた。劇的な形で勝利を決めた広島の決勝ゴールの一連の流れがいまだに反響を呼んでいる。
川崎は2連敗中であったが、広島にとってそれは関係のない難敵だった。というのも、広島が最後に川崎に勝ったのは2019年7月31日まで遡らねばならないからだ。
実際、この試合でも広島が前半15分に先制するも、同24分に追いつかれる。さらに後半15分に勝ち越しに成功するも、同26分に再び同点とされる。
それでも、広島には頼れる11番が帰ってきていた。満田誠が負傷から癒えてついに復帰。これがその2戦目だった。そして後半45+7分、この男が決める。
自陣の右サイドから越道草太が相手陣内のセンターサークル付近にいたマルコス・ジュニオールへとパスを出す。横浜F・マリノスから加入後、これが初めての出場となる新10番は、これをダイレクトで前に出す。
少し浮き球となったボールは、なんと、裏に抜けようとした満田誠にドンピシャ。背番号11は裏に抜け出すと、そのボールを右足でゴールネットに流し込んだのだ。土壇場での2度目の勝ち越し弾に、スタジアムは熱狂に包まれた。