■配電盤にヘビ
前半終了間際に宮本恒靖が左に展開し、本山雅志、三都主アレサンドロで崩し、最後は鈴木隆行が決めて日本が1点リードしてハーフタイムに入りました。
そして、間もなく後半という時に、そう「停電」になってしまったのです。隣の席に座っていたインド人記者にインドのサッカーに関する質問をしたりして時間をつぶしました。
その記者は、インド北東部、ミャンマーと国境を接するアッサム州から来たということでした。われわれがイメージする「インド人」の風貌ではなく、東アジアのわれわれと同じ顔つきでした。
「はあ、インドはやっぱり多人種国家なんやなぁ」などと、感心をしていたのですが、「停電」はなかなか復旧してくれません。冷房が切れてしまっているので、そのうち記者席の中もだんだん暑くなってきました。
それでも30分ほどで停電は終わり、45分ほどの長いハーフタイムを挟んで無事に後半が始まり、小野伸二、福西崇史、宮本が得点を決めて日本が4対0で勝利しました。
翌朝の現地の新聞によると、「停電」の原因は配電盤にヘビが入り込んで、電源がショートしたことだったとのこと。係員が高圧電流が流れている機械の中に手を突っ込んで、必死の作業でヘビの死骸を取り除いて復旧させたそうです。