後藤健生の「蹴球放浪記」第175回「停電の原因は蛇だった?」の巻(1)ジーコ・ジャパンとともにクリケットの国への画像
インド対日本戦のプレス用ADカード 提供/後藤健生

 蹴球放浪家・後藤健生は、世界各地でサッカーを観戦してきた。また、さまざまな状況でサッカーを目にしてきた。2004年のインドでは、暗闇でサッカーに目を凝らしたことがあった。

■暗闇での観戦

 スタジアムが停電になって照明が落ちてしまう……。長年、地球上を放浪しながらサッカーを観戦していると、けっこう頻繁に遭遇する出来事です。

 これまで観戦した7138試合の中で“最も恐怖を感じた試合”の一つ、アルゼンチンの1部リーグ「プリメラA」昇格決定戦のチャカリタ・ジュニアーズ対フベントゥード・アントニアーナの試合(1999年7月)を見にいったときにハーフタイムで停電があった話は、「蹴球放浪記」の第44回で書きました。

 怖かったのは、停電のせいではなかったのですが……。

 そのほか、同じ1999年のワールドユース選手権(現U-20ワールドカップ)ナイジェリア大会の日本対イングランドの試合でも、停電でバウチのスタジアムのフィールドの片側だけ照明が消えてしまいました。

 この時は、復旧の見込みがなかったのでしょう、半分照明が消えたまま試合が再開され、石川竜也が“闇に乗じて”直接FKを決めて日本が勝利。決勝トーナメント進出を決めました。

 ですから、「停電」というのも、それほど珍しい出来事ではありません。

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