■指揮官から言われた「違った力が必要だ」
実際、「８月頭に監督と話して『今、少しチームが負けているので、違った力が必要だ』と言われました。マリノス戦なんかは、外から見ていて、今季ベストゲームだなと思った。あの試合みたいに主導権を握れている時はたぶん自分の仕事ができると思います」と小泉自身は出番を待ちわびている様子だ。
とはいえ、直近の広島戦もベンチ外。指揮官は今週末からのJ1とACLプレーオフの連戦、さらに9月以降のYBCルヴァンカップとACLの過密日程を見据えて、小泉の状態を見極めているのかもしれない。が、本人は楽観できる状況とは言えない。というのも、同じポジションに中島というビッグスターが入ってきたからだ。
「コンディションもまだまだなんで、これからだと思いますけど、練習を見てる感じだと、彼はライン間でボールを受けるのが極端にうまい。それにアイディアも多い。でも行ってゴールに直結するプレーをすることに特化した選手なので、自分とはちょっと違うかなと。
安部君にしてもそうですけど、勝負できるところが違うので、そこをしっかり出していくことが大事。自分がスタメンで出ているのなら『背中に火がつく感覚』はあるかもしれないけど、今はそうじゃないんで、どうやったらチームを助けられるかを考えてます」と小泉は努めて冷静に自分自身を客観視しているという。
（取材・文／元川悦子）
