■キャプテンマークで感じたもの

 その佐々木は、13日に行われた松本山雅戦で90分間出場。さらに、キャプテンマークを巻いてプレーした。この日のポジションは、3バックの左。川崎で本職としている左SBでも、神戸戦で起用されたアンカーともまた違った位置で試合に出た。

 この松本戦は、前日のJ1リーグ戦に途中出場して就寝時間が遅かったことに加えて、暑さの中で行われたことでフィジカル的なキツさもあった。また、スタートから出た中盤3枚のうち2枚が練習生とユース生という事情もあったが、「そうですね、あの子たちも初めてなんで、自分たちも思うようにはいかないですけど、その中でもしっかりと話し合いしながら、それでも、うまくできた方なのかなというふうに思いますし」と手応えを明かす。

 そして、「(田邉)秀斗と(松長根)悠仁と3人でもっと前にボールを運べたら、もっと楽だったのかなと思います」と反省と付け加えることも忘れなかった。

「マルシーニョが自分のサイドだったんですけど攻撃に特徴がある選手なんで、守備になったら一応下げなきゃいけないんですけど、そこで体力使わせないように、攻撃のところでもっとパワーを発揮できるように、自分が左サイドをもっと広い範囲守れたら良かった」

 こうも話し、チームが攻撃的に行ける可能性を最終ラインから模索していた。

 また、キャプテンマークについて話を聞くと、ちょうど近くにいた橘田健人を指さしながら、「すごいなと思います」と笑顔を見せ、「やっぱりきついときにどれだけ声を出せるか、どれだけ自分が走って味方を助けられるかっていうのは、キャプテンマークを巻いてないときよりも気持ちは強くなるなと思いました」と充実感をのぞかせた。

(後編へ続く)

(2)へ続く
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