■首位通過のメリット
たとえば、2012年のロンドン・オリンピックでは、女子代表を率いていた佐々木則夫監督(当時)は、決勝トーナメントの組み合わせや移動のことを考えて、敢えてグループリーグ2位突破を選択して物議を醸したことがある。
今回のワールドカップでグループCを首位で突破した場合と2位で通過した場合を比較してみよう。
まず、首位通過した場合はラウンド16はウェリントンでの試合でグループAの2位と対戦することになる。
試合会場がグループリーグ最終スペイン戦と同じウェリントンのリージョナル・スタジアムになるのは大きなメリットだ。やはり、1回でも試合をしたことのあるスタジアムで試合をする方が有利なのは間違いない。
ラウンド16で日本が対戦するグループAは開催国ニュージーランドが入ったグループで、有力チームはノルウェーとスイスだが、ランキングはノルウェーが日本より1つ下の12位。スイスが20位。ニュージーランドが26位。いずれも日本より下のランキングとなっている。
もちろん、ランキングが上だから絶対に勝てるというものでもないが、どのチームと当たっても「勝つのは難しい」という相手ではないのだ。
そうなると、グループCを首位通過してグループAの2位チームと対戦した方が楽そうだ。