■磐田の好調を支える要因
磐田の好調の要因として、「後半の入り」があげられる。
後半開始(46分)から60分までの間の得点は、リーグトップの「10」を数える。21節のヴァンフォーレ甲府戦、24節のツエーゲン金沢戦、25節のモンテディオ山形戦は、この時間帯の得点が勝点奪取につながっている。
この日も「後半の入り」で勝負を決めた。FWジャーメイン・良が強烈なシュートを放ち、その一撃で得たCKからもゴールへ迫る。直後の相手ゴールキックでハイプレスを仕掛け、ジャーメインがGKのパスミスを誘う。連動した金子が蹴り込み、リードを2点に広げたのだった。
3対1のまま試合を進める磐田は、GK三浦龍輝の好守などで藤枝に得点を許さない。そして86分、ジャーメインが勝利を決定づける4点目を蹴り込んだ。ラスト15分(76分以降)での追加点は前節に続くもので、通算では10ゴール目だ。この時間帯の得点もまた、勝点の積み上げにつながっている。
4対1で勝利した試合後、横内監督はチームの「我慢強さ」をたたえた。5試合連続でクリーンシートから遠ざかっているのは気になるが、過密日程のなかで3試合連続で複数得点を記録し、リーグ戦の不敗記録を「8」に伸ばしたのだ。「我慢強く」戦うことが、できているからだろう。
勝点を47とした磐田は、東京Vをかわして2位に浮上した。J1自動昇格圏の2位以内は、今シーズン初めてのことだ。J1昇格候補の本命にあげられるチームが、いよいよリーグを牽引していく。