7月15日、J1リーグ第21節が行われ、日産スタジアムでの横浜F・マリノス対川崎フロンターレの一戦は、終了間際に得点を決めた川崎が1−0で勝利した。惜しくも試合に敗れた横浜FMだったが、後半28分のGK一森純の「PKストップ」には称賛の声が寄せられている。
「BIG神奈川ダービー」と銘打たれて行われた注目の対決は、立ち上がりから両チームともにチャンスを作りながらも懸命な守備で跳ね返す白熱の展開が続いた。だが、前半を0−0で折り返した後の後半27分、川崎にビッグチャンスが訪れる。途中出場のMF瀬川祐輔から、前線に走り込んだ同じく途中出場のFW遠野大弥へスルーパスが渡って抜け出す。ここでGK一森は果敢に前に飛び出すも、足が引っかかる形で遠野が倒れ、PKが宣告された。
イエローカードを提示された上で、絶体絶命のピンチを迎えた一森だったが、ここから集中力を研ぎ澄ます。約1分後、今季のPKで5本中5本成功していた“PK職人”の家長昭博が細かいステップからの助走を始めるも、一森は鋭い眼光のまま微動だにせず。そして家長が左足でボールをインパクトすると同時に鋭くジャンプした。
シュートはゴール正面のやや右上を襲った。同じ方向に跳んだ一森は、右手一本を残して執念の反応。コースが変わったボールがクロスバーに当たって跳ね返ると、素早いリカバリーでマイボールにした。