後藤健生の「蹴球放浪記」第169回「こんな所、二度と来ないと思ったのに~」の巻(2)予選突破を実感させたイラン代表の悲しい姿の画像
1997年のW杯予選アジア第3代表決定戦の入場券 提供/後藤健生

 日本代表は、もはやワールドカップの常連だ。だが、なかなか世界への扉を開けない時期があった。その先に「ジョホールバルの歓喜」があったわけだが、蹴球放浪家・後藤健生は彼の地で日本代表の「2試合」を観戦していた。

■国境を越えてマレーシアへ

 ジョホールバルはマレー半島の最南端。シンガポールから「ジョホール水道」を隔てて対岸にある町です。

 そこで、僕はクアラルンプールから国際列車に乗ってマレー半島を南下しました。線路の両側には延々とゴムやオイルパームの農園が続いていました。そして、ジョホール水道を越えてシンガポールに到着。そこからバスでジョホールバルに向かいました。

 ジョホール水道には「コーズウェイ」と呼ばれる堤防が築かれており、マレーシアとシンガポールは陸路で結ばれているのです。バスを降りて出入国審査を受けなければなりませんが、すぐに次のバスがやってくるので、それに乗ってジョホールバルまで行くことができます。

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