6月18日、J2リーグ第21節が行われ、首位を走るFC町田ゼルビアが、アウェー・カンセキスタジアムで栃木SCと戦い、1−1の引き分けに終わった。そして、FWエリキの同点ゴールが話題を呼んでいる。
前半27分に先制点を許すと、その後も攻めあぐねるシーンが目立った。その中で、直近のリーグ戦5試合で3得点4アシストを記録していたブラジル人FWエリキが、後半33分に眩いばかりの輝きを放った。
右サイドからのクロスに反応したエリキは、ボックス内でジャンプしながらの右足トラップで足元にボールを収める。すぐに3人の相手DFに囲まれたが、相手のタックルを巧みな足裏ターンでかわすと、さらに寄せて来た4人目に対しても体をうまく使いながらボールをキープする。
この時点ではまだ得点の予感はしなかったが、ボールをキープしながら前を向くと、右斜め前に寄って来たチャン・ミンギュと短い距離でのワンツーパス。一気にスピードを上げて密集地帯を抜け出すと、相手DFがカバーに入る前に鋭く右足を振り抜いてゴールネット左隅に突き刺した。
ゴールが決まった瞬間、栃木SCの選手たちはGKを含めて計10人がペナルティーエリア内にいたが、エリキの個人技の前には無力。トラップしてからシュートするまで「9秒間」の“エリキ劇場”だった。