■「焦ることは今のところない」
「余裕を持てた理由? それは分かんないですけど、それだけ余裕を持てるレベルの選手になったんじゃないですかね。今は焦ってないです。やっぱり結果が出る出ない関係なく、客観的に僕は自分の実力を見れるタイプなので、仮に次の試合の結果が出ようが出まいが、僕は焦ることは今のところないのかなと思います。それくらいの余裕はありますね」と本人も堂々とした口ぶりを見せていた。
加えて言うと、彼自身が望む背番号10ではなく、20番を与えられたことも、むしろよかったのかもしれない。「等身大の22歳の久保建英」として日本を引っ張る覚悟が生まれたことで、彼本来の高度な技術や創造性、アイディア、駆け引きといった魅力がより発揮されていくのであれば、日本代表、そして森保監督にとっても理想的。久保の代表キャリアはここからが本番と言っていい。
さしあたって20日の次戦・ペルー戦はベンチスタートの可能性が大だが、9月にはドイツ戦(ヴォルフスブルク)も控えている。カタールW杯で苦い思いを味わった強豪相手に大化けした姿を示せれば、久保は苦しかった過去を一掃し、真のエースになれるだろう。
中田英寿、中村俊輔、本田圭佑、香川真司といった日本代表の過去の看板スターを越えるようなインパクトを残すべく、22歳のアタッカーは貪欲に高みを目指し続けていくに違いない。