5月10日、リーグ戦2連敗中だったサガン鳥栖は、延期されていたJ1リーグ第10節としてアジア王者の浦和レッズに挑んだ。7日に等々力競技場で川崎フロンターレとのリーグ戦を消化していた鳥栖にとっては、中2日での関東アウェイ戦という難しい状況で埼玉スタジアムに乗り込んだ。
しかし、ふたを開けてみれば鳥栖がDF長沼洋一のミドルシュートなどで後半に2点を奪い、クリーンシートで勝利。アジア王者から勝ち点3をもぎ取った。その勝利の立役者の一人が、背番号71を背負う朴一圭だ。
この試合は前半から両チームのGKが決定機を防ぐ好セーブを見せていたが、中でも前半38分過ぎの朴の連続セーブは、この試合屈指の好プレーだった。鳥栖のペナルティエリア中央手前から、浦和MF大久保智明が左足でミドルシュートを放つも、背番号71が倒れ込むように反応して弾く。
しかし、その弾いたボールが浦和FWアレックス・シャルクの足元に。コントロールしきれずボールはやや前にこぼれたものの、オランダ人FWはこれを押し込もうとする。これにすぐさま朴が反応し、すぐに起き上がると、大久保のシュート以上の決定機かと思われたこのシュートを、またしても体を横に倒して死守したのだ。
この場面で失点していれば試合の流れを大きく動かしただけに、勝敗の分かれ目となるプレーだった。