■5月6日/AFCチャンピオンズリーグ決勝 第2戦 浦和1-0アル・ヒラル(埼玉スタジアム)
試合前、チームバスが埼玉スタジアムに到着すると浦和のファン・サポーターが熱い応援で迎え入れ、そして両チームが入場する瞬間、スタンド全面に壮大なビジュアルが浮かび上がる。
「今日の埼玉スタジアムに足を運んでくれた人たちの声援を聞くにあたって、自分たちは責任を与えられたと思いながら、自分はゴールを守る。みんなは自分を犠牲にしながら走る、闘うことを表現してくれました。足をつっても最後まで戦ってくれた選手や、(酒井)宏樹は足を痛めたかもしれないが、気持ちで戦ってくれた、その姿勢がチームを助けたと思っていますし、若い選手に勇気を与えたと思っています」
こう振り返るのはGK西川周作だ。
世界一と誇れるビジュアルサポート。これが浦和だ。背中を押された選手たちの気持ちが一気に上がる中、試合開始のホイッスルは鳴り響いた。
第1戦を1-1の結果で終え、最低でも1点が欲しいアル・ヒラルが攻勢に出る。ただ浦和にとって攻められることは想定内。[4-4]のブロックを敷き我慢強い守備で跳ね返す。守備の強度を保てるのが今シーズンの浦和の良さでもある。
その中心にいるのが西川だ。4分、FWオディオン・イガロとFWアブドゥラー・アルハムダンがゴール前に突っ込み西川と接触。ピッチに倒れ込み肝を冷やしたが、立ち上がると自分の仕事場であるゴールマウスの前に立った。
「あの接触で目が覚めたこともあって落ち着いてプレーすると同時に日頃、練習していることが出た前半で風が強くても慌てることなく“クロスボールも出られるボールは全部出てやろう”と思っていました。危ない場面ありましたが経験値を生かしながら落ち着いてプレーできました」