■いざスペインW杯へ
さて、その他、ヨーロッパの米料理の代表というと、スペインのパエージャが有名ですね(日本語では「パエリア」などとも表記します)。肉や魚介類を浅い鍋で炒めて(「パエージャ」とは、もともとはその鍋の名前でした)、そこに米と水を加えて炊き上げる料理です。サフランを加えて、黄色く色付けをするのも特長です。
そのパエージャの本場はスペインのバレンシア州だと言われています。
1982年のワールドカップの時、僕はグループリーグの間はバレンシアに滞在していました。開催国のスペインはグループ5に入って、3試合ともバレンシアのルイス・カサノバで戦うことになったので、せっかくなら開催国の試合を中心に見ようと思ったのです。
しかし、スペインは初戦でホンジュラスと引き分け、2戦目はユーゴスラビアに2対1で勝利したものの、最終戦では北アイルランドに0対1で敗れてしまい、総得点数の差でユーゴスラビアを上回ってなんとか2次リーグに進出しました。しかも、ユーゴスラビアでは“疑惑のPK”による得点もありました。