■博物館を発見

 さて、ヴォイコフスカヤ駅行きのバスはロシア鉄道の線路の手前で右折します。これは、サンクトペテルブルク方面からの列車がモスクワ市内のレニングラツキー駅に向かう幹線の路線です。

 グーグルマップを見てみると、バスが右折する場所のすぐそばに鉄道博物館があるようなのです。グループリーグの間は毎日試合があって、夜行列車や飛行機での移動の連続なので博物館など見に行っているヒマはありませんでしたが、準決勝2試合が終わった後の7月12日の朝に行ってみることにしました。

 前回の『放浪記』にも書きましたが、僕は移動は大好き。とくに「鉄っちゃん」や「鉄道オタク」というわけではありませんが、鉄道や航空機には興味があります。

 サンクトペテルブルク行きの路線は掘割になっていて、地面よりも低い位置を走っています。線路際の道路から下を見下ろしてみたのですが、博物館のような建物は見当たりません。看板に沿って行ってみると、どうやら跨線橋の途中で階段を下に降りればいいようです。

「まあ、たいしたものではなさそうだが、せっかく来たんだから、行ってみよう」と、あまり期待しないで行ってみました。

  1. 1
  2. 2
  3. 3