■町田と大分の首位攻防戦は予想外の展開に
J2序盤の首位攻防戦は、FC町田ゼルビアが制した。
J2リーグは4月16日に第10節が一斉開催され、2位の町田が首位の大分トリニータをホームに迎えた。中3日の3連戦の最終戦となるが、町田は前節とほぼ同じメンバーで臨んだ。唯一の変更は左CBで、出場停止のDF藤原優大に代えてDFカルロス・グティエレスが入った。
黒田剛監督が指揮するホームチームは、序盤からハイプレスをしかけていく。2トップを組むFWエリキとFW荒木駿太、2列目のMF高橋大悟とMF平河悠が、相手の3バックをけん制する。相手のボランチがポジションを下げてビルドアップに顔を出すと、2ボランチのMF高江麗央とMF稲葉修土がバランスを見ながら、前へ出ていくか自陣にステイするかを判断する。
そのうえで、チーム全体が4-4-2のコンパクトな布陣を保ち、大分にスペースを与えない。ボールは支配されているものの、チームスタイルの「堅守」をしっかりと遂行していく。
22分には前線からジワジワとパスコースを限定していき、相手GKのキックを高江がカットする。背番号8はすかさず右足を振り抜き、相手DFに跳ね返されたボールをつないで平河も狙った。この攻撃で右CKを獲得すると、町田は完璧にデザインされたコンビネーションを見せる。
高江が右ショートコーナーを選んで左SB翁長聖へつなぐと、ゴール前からコーナー付近へ走ってきた平河が、翁長のパスを受けて右ポケットへ侵入する。ゴール前では荒木がマンツーマンのマークを振り払い、フリーになっていた。平河からパスを受けた荒木が、右足でネットを揺らしたのだった。