■ジェットコースターのような目まぐるしい展開に
前半をスコアレスで終え、後半に入っても試合の構図に変化はなく、攻める浦和、守る札幌という場面が続いたが、ここからジェットコースターに飛び乗ったように一気に試合が動く。68分、DFアレクサンダー・ショルツが持ち運びMF関根貴大にボールを預けると、そのままのスピードを保ちペナルティーエリアに走り込み、右足で蹴り込んで均衡を破った。
その後、追加点を狙いにいった浦和は関根がゴールネットを揺らしたがVAR判定の結果、オフサイドに。そして途中出場のFWホセ・カンテが相手キーパーへのファールで一発退場となり、両チームが10人に。
嫌な空気に包まれたが、次の1点を求めて猛攻を仕掛けると、83分、興梠のシュートがペナルティーエリア内で札幌のハンドを誘ってPKを獲得。札幌は激しく抗議したがVARのチェックを経ても判定は変わらず。これを興梠自らが蹴り込んだ。
88分には札幌のMF菅大輝にゴールを決められ1点差とされたが、90+5分にはMFダビィド・モーベルグのクロスが札幌のオウンゴールを誘うと、90+8分にはFKのチャンスでDFマリウス・ホイブラーテンがヘディングで合わせ激戦に幕を閉じた。
試合後半途中から10対10での対決となったが、終わってみれば今季最多4得点で快勝。
マチェイ・スコルジャ監督は「今日は決定力が高かった。フィニッシュが上手くいき、セットプレーから取れたのも大きい。選手たちは非常にいい仕事をしてくれたと思う。メンタルでもトップレベルだったと思う」と試合を振り返った。
公式戦は、これで6戦(5勝1分)負けなし。
シン・埼玉スタで新たな一歩を踏み出した浦和。ここから連勝街道を突っ走りたい。
(文/石田達也)