■火星にも行けるはずだった?

 1969年の7月にアメリカのアポロ11号が月面に着陸。ニール・アームストロング船長が“小さな一歩”を踏み出しました。その後、1972年12月の17号でアポロ計画は終了となりましたが、それからまだ10年も経っていない時代でした。「いずれは再び有人月探査も再開され、数十年後には火星にも行けるようになる」と、当時の若者はなんとなく思っていたものです。そして、火星の環境を変えて人類が住めるようにするために(「テラフォーミング」)、植物を持ち込むことになるかもしれません。

 2020年代になれば一般人も火星に行けるかもしれなません。もちろん、費用は莫大なものになるでしょうし、僕は「大金持ち」になる自信は全くありませんでしたが、ウルルに向かうバスの中ではそんなことを妄想していたのです。

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