森保一監督率いる日本代表が、新たなスタートを切った。カタール・ワールドカップでもあと一歩まで迫ったベスト8以上の成績を目指して、森保ジャパンの2期目に入った格好だ。結果はウルグアイ代表(3月24日@東京・国立競技場)と1-1で引き分け、コロンビア代表(3月28日@大阪・ヨドコウ桜スタジアム)に1-2で敗れたが、この第一歩の実情はどのようなものだったのか、南米の強豪相手の2試合から、ベテランのサッカージャーナリスト・大住良之と後藤健生が解析する。
■ベテランの扱いは?
――若手が抜擢されていますが、今回呼ばれなかった30歳以上のワールドカップ経験者らはどうなっていくのでしょうか。
後藤「その見極めは、もうちょっと我慢しようよ。若手に切り替えてうまくいったら、その方が良いに決まっているんだからさ。例えば来年のアジアカップだけを考えれば、O-30の選手を呼んできて優勝した方がいいけど、3年後の次のワールドカップでも彼らが元気かと言ったら、それは保証しかねるんだから。できれば若返りたい」
大住「例えば、またケガをしてしまったけれども冨安健洋がフィットした状態で板倉滉もいて、他にも今回よくやった瀬古歩夢といった選手がいれば、吉田麻也を呼ぶ必要はないと思う。でも冨安が出られないなら、吉田を呼ぶ可能性はあると思う。できれば次のワールドカップを見据えたチームでやりたいけど、アジアカップは非常に重要な大会なので、その時点でベストの選手たちを選ぶことになると思うよ」
後藤「吉田が3年後も元気な可能性は大いにあるわけで、本大会が近づいた2025年になって、その時点で若い選手と比べて吉田の方が良ければ、『また次の大会でも…』と呼ばれていくことになる。長友佑都だって、3年後に元気なら呼ぶだろうけど、とりあえず若い選手を多く試していくべきだよね」