■反撃を呼んだメンバー変更
ハーフタイムで両チームとも大幅にメンバーを変更する。
その結果、ベルギーは全体にバランスが悪くなり、逆にドイツ戦に近いメンバー構成となった日本は攻撃力を高めた。
ワントップの細谷真大(柏レイソル)は得点にこそ絡めなかったものの、相手DFの裏に走り込む動きで相手のラインを下げさせたし、ドイツ戦で1ゴール1アシストと得点に絡んだ佐藤恵允(明治大学)も細谷と組んで攻撃を活性化。さらに、MFに山本理仁(ガンバ大阪)が入ると、後半は右サイドに入った鈴木とともに技術力を発揮して攻撃に厚みを与えた。フランクフルトと違ってピッチ・コンディションが良かったので、彼らのテクニックも有効に活用できたようだ。
そして、54分にはCKからDFの木村誠二(FC東京)がニアですらせて、逆サイドの佐藤が決めて1点を返す。ドイツ戦の1点目と左右は逆だが、同じようなパターンの得点だった。セットプレーからの得点が少ないフル代表と違って、このチームはCKからもいくつものパターンを持っているようだ。
さらに、64分には鈴木が右から仕掛けて自ら強烈なシュートをファーサイドの左下隅に突き刺して日本は同点として、さらに攻勢を強めていった。
2点差を逆転できれば、2018年ワールドカップのリベンジになるかと期待は高まったが、結局86分に再び中盤でボールを失ってショートカウンターから失点。苦い敗戦となってしまったが、後半の攻撃は見ごたえのあるものだった。
課題が明らかになったのも収穫だった。パスをつないでビルドアップするのがコンセプトである以上、ボールロストの可能性は常にあるのだから、リスク管理の意識を高めることが重要だ。