日本代表が、カタール・ワールドカップ以来となる活動を開始した。サムライブルーだけではなくU-22日本代表も集結し、ヨーロッパへと遠征した。実り多いものとなった2試合を、サッカージャーナリスト・後藤健生が振り返る。
■ベルギーに押された前半
ドイツとの戦いを終えたU-22日本代表は、スペインのムルシアに移動。中2日の強硬日程でベルギーと対戦した。
しかし、ドイツ戦から先発8人を変えた日本は、立ち上がりからベルギーに押しまくられてしまった。
とくに、ベルギーの両サイドからの攻撃は強力で、左サイドではサイドハーフのマキシム・デカイパー(ヴェスエルロー)のドリブルと、それを追い越していくサイドバックのアミーン・アルダヒル(バーンリー)が日本の右サイドを苦しめ、日本は前半のうちにサイドバックの交代を余儀なくされた。
また、ベルギーの右サイドからはサイドハーフとインサイドハーフに入ったエリオット・マタゾ(モナコ)とケン・ンクブ(シャルルロワ)が仕掛けて、何度か強烈なシュートを浴びせてきた。
そして、日本が中盤でつないで前線の鈴木唯人(ストラスブール)に付けようとするボールを奪われて、5分(得点者はラルジェ・ラマザニ=アルメリア)、20分(ヨルベ・フェルテセン=ウニオン・サンジロワーズ)と同じような形で失点してしまう。
2点を失い、ベルギーのプレッシャーがいくぶん緩んだ後の時間帯には、キャプテンマークを任された藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス)が起点となって、前線の選手を走らせたり、右サイドで上がってくるアルダヒルの裏のスペースを使って反撃の形を作ったが、0対2のスコアのまま前半を終了する。