■変化しつつある関係

 試合の序盤では、筋肉量が多くパワーのある韓国に押し込まれるが、時間の経過とともに日本の戦術的なプレーが効果を発揮して日本がボールを保持して攻める……。

 まさに、男子の試合と同じような展開といってよかった。

 いや、こうした展開は日本と韓国が対戦する時には“お決まり”の展開と言っていい。

 それは、数十年前のサッカー界では韓国が圧倒的にリードしていた時代から変わらない。当時は、韓国が序盤戦で優位に立っている時間に先制して、その後は日本が手も足も出ないような負け方をすることが多かった。

 その後、1980年代後半以降、日本の実力が上がってくると、日本と韓国は互角の試合を展開するようになっていくが、やはり、試合の立ち上がりでは韓国のパワーに日本が苦しむ展開がほとんどだった。

 だが、日本サッカーがさらに進歩している現在、序盤戦ではたしかに韓国のパワーに押される場面はあるものの、体のぶつけ合いでもむしろ日本選手が優位に立つ場面も多くなり、さらに前にも書いたように日本人選手の戦術理解やパス回しのテクニック、あるいは組織的な守備力で日本が完全に優位に立つ試合が多くなった。

 こうして、今回の日韓大学定期戦は新人戦、女子定期戦、男子定期戦の3試合すべてで日本の勝利に終わったのである。

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