3月15日、森保一監督はときに笑顔になりながら、第2次森保ジャパンの初戦のメンバーを発表した。
森保監督はどんなときも笑みを絶やすことがない。2022年カタールワールドカップ前は大きな批判を浴びたが、感情的に反発することはなかった。淡々と「どう思考して結論に行き着いたか」と、丁寧すぎるくらいの言葉で説明していたのだ。
選手のことも常に尊重している。2021年のカタールワールドカップアジア最終予選初戦、ホームのオマーン戦に森保監督は冨安健洋を招集しなかった。2018年に監督就任して最初に選んだメンバーに、当時19歳ながら抜擢した選手。難しい初戦にはぜひとも呼びたい選手だっただろう。
だが冨安のアーセナル移籍手続きのために森保監督はあえて冨安を呼ばなかった。そして敗戦。森保監督は大きな批判に晒されたが、決して選手を言い訳にすることはなかった。
だが、森保監督の笑顔に騙されてはいけない。
15日に発表されたリストの中には、これまでチームを支え続けてきたベテランたちの名前がなかった。キャプテンの吉田麻也を筆頭に、川島永嗣、権田修一、長友佑都、酒井宏樹、南野拓実、柴崎岳らの名前が消え、チームは一気に平均年齢が3歳以上若返った。