第1次森保ジャパンで「最初の選考メンバー」のサバイバル率は35%で、先発したのはわずか1人…「常にベストを選ぶ」の言葉通りの、森保監督の「情」を入れない選手選考の画像
日本代表の森保一監督とキャプテンの吉田麻也の関係性がチームを支えてきた(ドイツ・デュッセルドルフ) 撮影:中地拓也

 3月15日、森保一監督はときに笑顔になりながら、第2次森保ジャパンの初戦のメンバーを発表した。

 森保監督はどんなときも笑みを絶やすことがない。2022年カタールワールドカップ前は大きな批判を浴びたが、感情的に反発することはなかった。淡々と「どう思考して結論に行き着いたか」と、丁寧すぎるくらいの言葉で説明していたのだ。

 選手のことも常に尊重している。2021年のカタールワールドカップアジア最終予選初戦、ホームのオマーン戦に森保監督は冨安健洋を招集しなかった。2018年に監督就任して最初に選んだメンバーに、当時19歳ながら抜擢した選手。難しい初戦にはぜひとも呼びたい選手だっただろう。

 だが冨安のアーセナル移籍手続きのために森保監督はあえて冨安を呼ばなかった。そして敗戦。森保監督は大きな批判に晒されたが、決して選手を言い訳にすることはなかった。

 だが、森保監督の笑顔に騙されてはいけない。

 15日に発表されたリストの中には、これまでチームを支え続けてきたベテランたちの名前がなかった。キャプテンの吉田麻也を筆頭に、川島永嗣権田修一長友佑都酒井宏樹南野拓実柴崎岳らの名前が消え、チームは一気に平均年齢が3歳以上若返った。

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