川崎DF田邉秀斗が語った復帰の決意。復帰要請が来て唯一、連絡をした選手からは「戻って活躍したほうがいい」と後押しされるの画像
川崎フロンターレの練習に合流した田邉秀斗 撮影:中地拓也

 3月14日、川崎フロンターレの練習にDF田邉秀斗が合流した。J2千葉に育成型期限付き移籍していたが、川崎で負傷者が続出していたことで復帰することが発表されていた。

 異例のチーム復帰だ。昨年途中から千葉のユニフォームに袖を通していたが、登里享平車屋紳太郎ジェジエウ、そして山村和也とDF登録の選手が次々と負傷離脱。その結果、白羽の矢が立ったのが田邉だった。

 本人は復帰について「まったく予想はしていなくて」と語っており、「むしろジェジ(エウ)が怪我した試合を千葉のみんなで観ていて、本気じゃなかったんですけど、先輩から“おまえ、戻るんじゃないの?”って言われて」という状況だった。

 復帰要請が来て、迷いはあった。「去年途中で向こうに行かせてもらってすごい成長できたんで、もう1年戦ってJ1に昇格させるって気持ちもあって」と成長させてもらった千葉への義理を通すべきか葛藤を明かしたうえで、「親元はこっちなんで、いつ戻れるか分からない状態で戻れるチャンスがあるならここで掴むべきだと思った」と決意した。

 だからこそ、「川崎で活躍することで“千葉にレンタルしたおかげだ”って言えますし、親元で活躍するのも今の自分の一番の目標なんで、結果を出すことが両チームへの恩返しだと思います」と力強く言い切った。その視線は、2つのエンブレムを見据えていた。

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