J2のロアッソ熊本が、今季初勝利を挙げた。3ゴールを奪っての白星だったが、中でも今季就任の新キャプテンが奪ったゴールに称賛の声が集まっている。
熊本は昨季、2018年以来のJ2へと戻ってきたばかりだったが、いきなり4位へと躍進。プレーオフにも進出し、2年連続でカテゴリーを駆け上がるかとも思われたが、勝てば昇格決定となるJ1で16位に終わった京都サンガF.C.との決定戦で引き分け、初のJ1行きを逃していた。
大木武監督が続投し、今シーズンこそはと期待が高まっている。だが、河原創ら数名が他クラブに引き抜かれ、戦力ダウンのイメージは免れなかった。
開幕戦では栃木SCのホームへ乗り込み、1-1で引き分けていた。前節はホーム開幕戦となったが、ブラウブリッツ秋田に0-1で敗れ、今季初白星には手が届かなかった。
今季2度目のホームゲームで、ついに結果を手に入れた。J1経験もある大宮アルディージャを相手に、3-0の勝利を飾ったのだ。
前半29分からの4分間で2ゴールを奪取。終了間際にダメ押し点を決めての勝利だった。
3つのゴールのなかでも、ファンの称賛が高まったのがチーム2点目だ。決めたのは、今季からキャプテンに就任した平川怜だった。
ボックス左にボールが入ると、平川は他の選手とともにゴール前に侵入。直接ボールが入ってはこなかったが、竹本雄飛を経由してパスを受けると、見事な技術と冷静さを披露した。
ボールを受けた瞬間、3人のDFが周囲にいたが、狭められる守備網のなかで平川は巧みにボールをコントロール。背負う形になっていたDFを素早いターンでかわすと、よどみない動きでシュートを放ち、ファーサイドに追加点を決めたのだ。