■新旧CFの競演
桐蔭横浜大学から川崎に今季加入した山田新は、鹿島との試合で家長昭博のバイシクル・シュートにうまく合わせて89分に同点ゴールを決めて、逆転勝利への足がかりを作ったし、浦和レッズの大ベテラン興梠慎三は第2節の横浜戦では開幕戦でのプレーよりはるかにキレのある動きを見せて、横浜相手に反撃の先頭に立っていた。
さらには、開幕戦でゴールを決めた宇佐美貴史も、今シーズンはG大阪のキャプテンに指名されており、覚醒が期待される。
もちろん、宇佐美はすでに30歳。鈴木も29歳。大迫は32歳で、興梠に至っては36歳。小川にしてもすでに25歳であり、もはや「若手」という年齢ではない。
ただ、ストライカーというポジションは、年齢や経験を積み重ねる必要があるポジションであり、実際に晩年になってその才能を開花させる選手も多い。
どうやら、今シーズンのJリーグの見どころは、新旧を含めての「CFの競演」ということになりそうだ。
実際、レモンガススタジアム平塚で同じピッチに立った小川と町野が互いに対抗心を抱いたであろうことは想像に難くないし、町野にとってはツートップを組む同僚の大橋が開幕節でハットトリックを達成したことにも大きな刺激を受けていたことだろう。
日本人ストライカーたちが、互いに刺激を与え合って活躍することによって高いレベルでの得点王争いを演じてもらいたいものだ。