2023年のJリーグが開幕し、J1は早くも第2節までを終えた。ここまでの試合で目立つのが、日本人ストライカーの働きである。今季を盛り上げそうな日本人FWに、サッカージャーナリスト・後藤健生が焦点を当てる。
■負けていないベテラン
湘南対横浜Fの試合が典型だろうが、前線に核となるFWがいると攻撃のバリエーションは増えて、また、ゲーム全体が引き締まって見える。
これまで、日本人のFWといえば非力な印象が強かったが、このところ日本人選手のシュート技術は上がっており、昨年のワールドカップでは日本代表の攻撃陣が少ないチャンスをきちんと決めきってドイツ、スペインに逆転勝利したし、ヨーロッパの主要リーグでも日本人選手による得点場面は今では当たり前のようになってきている。
そして、今年のJリーグで期待される3人をはじめとして、若手選手の中にはCFらしいプレーができる選手が増えてきている。
J1リーグ第2節では町野修斗、小川航基、細谷真大のほかにもCFの活躍が目についた。
ヴィッセル神戸では昨シーズンの終盤にすっかり復活した姿を見せていた大迫勇也が、第2節の北海道コンサドーレ札幌との試合で武藤嘉紀からのパスを引き出して、シュート技術を見せつけるような先制ゴールを決めたし、ガンバ大阪ではJリーグに帰ってきた鈴木武蔵が得点を決めた。