■注文は即決

 外国人も多く、現代的な時間感覚がいきわたっている首都のブエノスアイレスでは、早い時間から店は開いていますし、早い時間から食事をしている人も多いのですが、ロサリオのような地方都市では、昔ながらのラテン系の生活時間の通りに街は動いているのです。

 しかし、日本人は夜の7時を過ぎるとお腹がすいてきてしまいます。それで食事をしに街に出るのですが、レストランはどこも閉まっているので街中での放浪を余儀なくされることになるのです。

 ようやく8時になると店が開き始めます。すると、日本人がいっせいに店に入ってくるというわけなのです。まだ開店前の店も多いので、日本人は開いている店に集中。しかも、地元の人たちにとってはまだ食事の時間ではないので、店の中は日本人ばかりになってしまうというわけです。

 店に入ってしまえば、アルゼンチン風のステーキの店ですから、メニュー選びにはそれほど時間はかかりません。肉の部位を選んで焼き方を指定して(アルゼンチンは英語でいう「ウェルダン」が普通です)、付け合わせを決めれば終わり。ワインはハウスワイン(ビーノ・デラ・カーサ)で十分でしょう。

 ああ、久しぶりにアルゼンチンに行って、肉を食べたいなぁ!

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