2023年のJリーグが開幕する。J1リーグは17日の横浜F・マリノスと川崎フロンターレの対戦を皮切りに、熱いシーズンに入っていく。今季のJ1の見どころはどこにあり、最後に笑う、あるいは泣くのはどのチームになるのか、ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が激論を交わした。
■不活発だった移籍の動き
大住「今年のオフシーズンの移籍は、すごく動きが不活発だったような気がする。新シーズンの新しい感じがほしいんだけど、そういう動きに対して消極的というか。いなくなった選手もいて残念だけど楽しみな選手もいるな、というわくわくする感じのあるチームがちょっと少ないなと感じる。個人的には、ヨーロッパと日本の行ったり来たりが、もっとあってもいいと思う。向こうに行った選手は、とにかくヨーロッパで頑張る、みたいになっているじゃない」
後藤「そうそう。帰ってくるのが恥ずかしいこと、みたいになっているね」
大住「一度帰ってきて、もう一度出ていってもいいじゃない。井手口陽介も、まだ成功はしていないけど、一度戻ってきてからヨーロッパに再挑戦した。Jリーグは確実に、ヨーロッパのマーケットの視野に入っていると思うんだよね。Jリーグの良い選手はヨーロッパのクラブの獲得候補に入るので、別にJリーグでプレーすることがマイナスにならないと思うんだよね。向こうに行って1シーズンやったけど、なかなか出番に恵まれない。じゃあ、一度帰ってきて、もう一回花を咲かせて、次に行った時に活躍できるようにしようという考え方があってもいいと思うんだけど。ヨーロッパに行ったが最後、向こうでプレーできなくなるまで帰ってこないんじゃあ、もったいないよ。今年は香川真司が古巣のセレッソ大阪に帰ってきたけど、すぐにはコンディションが上がらないだろうという話だし」