■余裕を持てる再スタート

 一つには、2023年6月に開催されることになっていたアジアカップを中国が返上し、大会が延期されたからだ。

 代替開催地はカタールに決まっており、まだ開催時期についての正式発表はないが、カタールが猛暑に見舞われる夏季開催は不可能だろうから、大会は2023年から2024年にかけての冬に行われる公算が大きい。

 とすれば、アジアカップの準備は新チームの立ち上げが終わった後で着手しても間に合う。

 もう一つ、アジアカップに余裕をもって臨めるのは、森保監督がすでにワールドカップで十分な実績を残しているからだ。万が一、アジアカップで早期敗退をしたとしても、すぐに森保監督に対する批判が高まるとは思えない(もちろん、“負け”の内容にもよるが)。

 そうした理由で、今回は3年半後のワールドカップを見据えてじっくりと準備を始めることが可能になるのだ。従って、チーム立ち上げ時から新戦力の発掘、「ラージグループ」の再構築から着手することが可能になるはずだ。

(4)へ続く
  1. 1
  2. 2
  3. 3