■アジアカップでの重圧

 もし、2019年のアジアカップで惨敗でもしていたら、森保監督の代表監督としての資質が疑われることにもなりかねなかった。メディアからは批判を受けることになるだろうし、選手からの信頼も失ってしまうかもしれない(ご承知のように、2019年のアジアカップでは森保監督の日本代表は優勝こそ逃したものの、決勝進出を果たして一応の“結果”を残した)。

 だからこそ、ワールドカップ直後に新たに代表監督に就任した指導者は就任直後のアジアカップを意識してメンバーの大幅若返りなどができなくなってしまうのだ。

 外国人監督は「いつ解任されてもおかしくない」というプレッシャーを感じているだろうから、アジアカップでの好成績を目指さなければならなくなる(そもそも、ワールドカップの半年後にアジアカップを開くことが間違いなのだが、これはAFCの問題だ)。

 そのため、2011年のアジアカップで優勝したアルベルト・ザッケローニ監督も、2015年大会に臨んだハビエル・アギーレ監督も結果にこだわった采配をした。

 しかし、これから2期目を目指すことになる森保監督はアジアカップをあまり気にする必要がない。

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