■パリ五輪世代MF鈴木が移籍しても…
今季はJ1昇格を目指す立場となった清水エスパルス。
MFの新加入選手は、成岡輝瑠。成岡はJ2のレノファ山口FCからレンタルバック。パリ五輪世代のアタッカー鈴木唯人がストラスブール(フランス)へ期限付き移籍し、ブラジル人のヤゴ・ピカチュウが所属元へ復帰したことを踏まえると、控えめな印象を与える。
とはいえ、昨シーズンのJ1で31試合に出場した白崎凌兵、元日本代表MF乾貴士らが引き続きスカッドリストに入っている。即戦力を補強しなかったのは、現有戦力に不足がないからとも言える。
ポイントはセントラルMFだろう。昨シーズン同様に4バックを主戦術にするとしても、3バックを併用することになっても、セントラルMFが固定されることで安定感のある戦いが可能となる。
白崎と松岡を軸にホナウド、竹内涼、宮本航汰、成岡らが加わり、高いレベルでの競争が求められる。昨年7月に左ひざの手術を受け、全治8か月と診断されたヘナト・アウグストは、シーズン開幕後の復帰になるのだろう。
2列目は乾、西澤健太、中山克広、神谷優太らの争いだ。FW登録が8人を数えるため、1トップ2シャドーのような立ち位置も考えられる。
そのFW陣には、チアゴ・サンタナ、カルリーニョス・ジュニオ、北川航也、ディサロ・燦・シルヴァーノ、オ・セフンらが名を連ねる。タイプの異なる選手を揃えており、J2屈指の陣容と言って差し支えない。
J1得点王のチアゴ・サンタナは、引き続き得点源となることが期待される。彼が今シーズンも得点王争いを牽引していけば、1シーズンでのJ1復帰が現実的となるだろう。