■「プロサッカー選手」から「18歳のルーキー」の表情へ

「食ってやる」という言葉を文字にすると、とても強い印象を与えるかもしれないが、その口調はとても平静で、話を聞いている間、常に考えながら言葉を発していることを感じた。だからこそ、現在の立ち位置も理解しながら、出場については次のようにも話す。

「今すぐにでも出たい気持ちはありますけど、練習でアピールしていかないと試合には出られないと思うので、1日でも早く出られるように、アピールしたいなと思っています」

 そんな大関が一気に笑顔を見せたのは、キャンプ直後のオフについて聞いたときのことだ。2月4日に沖縄キャンプを終了すると、チームは5、6日とオフになった。それが、大関の誕生日と重なったこともあって、「(オフ2日間は)実家に帰って、家族でごはんを食べました」という。

「実家に一緒に住んでいるおばあちゃんが作ってくれるばらチラシがめちゃくちゃおいしくて、(誕生日に)毎年それを食べさせてもらっているんです。今年もそれを作ってもらって家族で食べました。めちゃめちゃおいしかったです。生ものはオフの日しか食べれないんで、良かったです」

 沖縄キャンプ終盤に設けられたオフの日にも寿司を食べていることを、他の選手から聞いていたので、GKチョン・ソンリョンが若手選手を誘ったその食事会についても聞いてみると、「やばかったです。めちゃおいしかったです。僕。マグロが好きで、中トロと大トロを頼んでもらったんですけど、口に入れた瞬間、とろけました(笑)。いっぱい食べさせてもらいました」と、再び笑顔になった。

 ちなみに、大関がスターバックスで注文するのは、抹茶クリームフラペチーノのトールサイズ。「いつもこれです。なかなかブラックがまだ飲めなくて、フラペチーノを飲んでます」と話し、「僕のマメ知識です」とハニかむ笑顔は、少し前まで試合出場について熱く話していた「プロサッカー選手」の顔のそれではなく、「18歳のルーキー」のそれだった。

【おおぜき・ゆうと】
2005年2月6日、神奈川県川崎市生まれ。178cm/60kg。
川崎フロンターレU―18から昇格。背番号

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