■ボランチに即戦力のふたりが加入

 両サイドバックは左右両サイドに対応できる奥山政幸翁長聖三鬼海に加え、元日本代表で昨シーズン途中に加入した左SBの太田宏介、右サイドを中心に中盤でもプレーできる内田瑞己らがポジションを争う。また、昨シーズン途中に特別指定選手で登録された深港壮一郎は、ポリバレントさが特徴の大卒ルーキーだ。

 CBの陣容と同じくサイドバックの顔触れも、3バックと4バックのどちらも想定できるものだ。黒田監督の選択は興味深い。

 中盤はボランチの佐野海舟鹿島アントラーズへ移籍したが、大分トリニータから下田北斗、秋田から稲葉修土を迎えた。どちらも即戦力だ。

 下田は中盤の複数ポジションに対応するレフティで、ゲームメイクから崩しの局面にも顔を出す。大分では主将を務めた。

 稲葉は力強いボール奪取を持ち味とする。ボール際の攻防にタフでありながら、イエローカードを受けることは少ない。彼も22年はチームの主将を任され、リーダーシップを発揮した。

 ポポヴィッチ前監督指揮下で佐野とコンビを組んだ高江麗央、青森山田高卒で2年目の宇野禅斗、さらには安井拓也らを交えたボランチの競争は、CBやサイドバック同様に激戦だ。それによって、チーム全体のレベルが押し上げられていくだろう。

【その(2)攻撃陣編へ】
(2)へ続く
  1. 1
  2. 2