いつもにこやかに挨拶をしてくれる広報スタッフが、渋い表情で階段を登っていた。よく見る足を痛そうにしていて、すれ違いざまに「足(筋肉痛で)やばいです」と言われた。
そこでふと、彼が走って宿舎まで帰ったという話を思い出した。練習後、選手たちがジョギングで宿舎まで帰る様子を並走して動画に撮影していると言っていた。数キロの道のりを選手と共に動画を撮影しながら走るのだから、もともとその素養はあるのだが、それでも一度走っただけで筋肉痛になるほどの距離を練習後に走って帰るのだから、プロ選手のタフさは計り知れないものがある。
今季初めての紅白戦が行われた1月18日の午前練習後も、多くの選手達がジョギングで宿舎に戻っていった。今日確認できたのは、車屋紳太郎、瀬川祐輔、瀬古樹、橘田健人、大南拓磨、佐々木旭の6選手だ。
車屋と居残りで練習し続けていた松長根悠仁も誘われていたが、体力的な問題だったのか、それとも先輩方の荷物を運ぶという役割を果たすためだったのか、スタッフの車にて帰路についていた。