「カタールワールドカップ優勝」アルゼンチンは開幕戦とは「別のチーム」に変貌した!!「メッシ頼み」からの脱皮!20代前半選手の「急成長」と圧巻の「タフネス」《現地ルポ【頂点】》の画像
36年ぶり3回目の優勝を果たしたアルゼンチン代表  撮影:渡辺航滋

 いったい誰が、こんな結末を予想できただろう――。

 カタールW杯開幕から3日目の11月22日、アルゼンチンが登場した。サウジアラビアとのグループステージ初戦は、彼らにとってアイドリングのようなものだと思われていた。さほど苦労することなく白星発進をするに違いないと、誰もが考えただろう。

 実際に、開始早々に先制した。リオネル・メッシがPKをゆっくりと転がした。その後も追加点のチャンスをつかむものの、オフサイドで取り消されてしまう。それでも、前半を1対0で折り返した時点で、アルゼンチンの勝利は疑いのないものだった。

 ところが、後半開始直後に同点に持ち込まれると、その5分後に逆転弾を叩き込まれた。リオネル・スカローニ監督は交代カードを切り、4バックから3バックに代えて得点を狙いにいったが、1対2のまま押し切られてしまった。アルゼンチンにとっては、歴史的な黒星である。

 メキシコとの第2戦は、後半の2ゴールで勝点3をつかんだ。メッシのひと振りが先制点をもたらし、終盤に追加点をあげた。

 ポーランドとの第3戦では、メッシが前半にPKを止められた。ここで躍動したのが、22歳のフリアン・アルバレスと23歳のアレクシス・マカリステルだ。ふたりのゴールで2対0の勝利を収め、グループ首位でラウンド16へ進出した。

 サウジアラビア戦のまさかの躓きから、連勝で首位通過したのは大きかった。グループ2位でラウンド16に臨むと、いきなり決勝戦と同じカード──フランスが待ち受けていたからだ。

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