カタールワールドカップで、モロッコ代表が快進撃を続けている。そのチームにおいて、確かな実力を誇りながら“謎”に包まれている選手がいる。
モロッコ代表は今大会、クロアチアとベルギーという強国と同じ組に入りながら、2勝1分でグループFを首位通過。ラウンド16でスペインにPK勝ちすると、準々決勝ではポルトガルにも1-0と競り勝った。現地時間14日には、フランス代表と決勝進出を争う。
その躍進に貢献しているのが、ハキム・ツィエクだ。チェルシーでプレーしており、サイドから仕掛ける能力の高さはよく知られている。ここまでの全5試合に先発出場。カナダ戦ではゴールも挙げている。
この大会には、出場しない可能性があった。予選期間中に前監督のヴァイド・ハリルホジッチと反りが合わず、一度は代表引退を宣言したのだ。だが、ハリルホジッチ前監督が解任されると、周囲の説得もあって代表へと復帰。ツィエクがいなければ、モロッコのW杯はもっと早くに終わっていたかもしれない。