■安心できる場所
空港の客待ちトゥクトゥクにしても、観光客相手の偽ガイドにしても、どれもこれも昔のアジアの旅行を懐かしく思い出す材料ばかりです。
コロンボは、コルカタ(インド)やカラチ(パキスタン)に比べればずっと清潔で秩序だった街ですが、下町の混沌とした光景とか、多くの客引きとか、本当にアジアチックで昔懐かしい“放浪”を経験できました。
結局、10時間ほどのスリランカ滞在のうちで、最も長い時間を過ごしたのは空港から市内までのバスの中という、情けない“放浪”となってしまいましたが……。
街中ではたいしたものは食べられず、早めに(2時間かけて)空港に帰ってきたので、奥まったところにあるカフェテリアのようなところで(一般人の目につかない場所なので、客のほとんどが客室乗務員など航空会社や空港関係者なのでとても静かです)、ピザを食べながら終わったばかりの“放浪”をネタに、この「放浪記」を書いているというわけです。