後藤健生の「蹴球放浪記」第139回「カタールワールドカップ帰りにコロンボで“放浪”」の巻(2)信用ならないフレンドリーな隣人や自称・銀行員の画像
スリランカの仏さまはかなりハデな着色 提供/後藤健生

 サッカージャーナリスト・後藤健生のカタールワールドカップ取材は終了した。多くの材料を持ち帰ってきたが、帰途にも取材はある。スリランカでは蹴球放浪家として、懐かしい風景に出会っていた。

■仏教徒の「満月祭」

 そして、張り切って“放浪”を始めました。まず目を付けたのは国立博物館でした。博物館や教会は涼しくて、時間がつぶせるからです。

 ところが、行ってみると「今日は休館」と言われてしまいました。

 12月7日は仏教徒の「満月祭」だったのです。

 博物館だけではありません。ちゃんとしたレストランの多くも休業。また、やっている店でもアルコールはご法度だったのです。

「美味しいスリランカ・カレーを食べながら、約3週間ぶりの(アルコール入りの)ビールを飲む」という僕の目論見はあっさりと否定されてしまいました。

 道端のベンチで座っていたら、英語で話しかけてくる人がいました。

 実は、その人から今日は「満月祭」で、レストランなどもそのために休みなのだということを教わったのですが、その人が「そこのお寺で儀式をやっているから連れてってやる」と言うので付いていきました。すると、すっとトゥクトゥクに乗って走り始めたのです。

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