■クロアチアが施した対策
――サッカーに判定はありませんが、力は相手が上だったのでしょうか。
大住「クロアチアの中盤がルカ・モドリッチ、マテオ・コバチッチ、マルセロ・ブロゾビッチというしっかり固定されてきた3人で組まれている時には、難しい局面が多かった。でも、そのうち2人外れたら技術的に互角だった。そうなった段階で攻めていければ良かったけど、日本も力が残っていなかった。クロアチアは、モドリッチたちと比べて力量は落ちてもかなり元気な選手を出してきて、試合をしのぎ切ったというか、日本に攻めさせずに終わらせた、という感じだった」
後藤「クロアチアはPK戦には自信もってるでしょうからね。無理をせずに終わらせた。ドイツ戦やスペイン戦で交代出場して活躍した日本の選手たちにも、そういうパワーは残っていなかったんですね」
大住「さらに、クロアチアがよく対策を練っていたよね。三笘薫が出てきた瞬間に左右のウィングを入れ替えて、イバン・ペリシッチを三笘がいるサイドに置いて三笘を守備に引っ張ろうとした。その直後には守備がしっかりしたウィングを三笘サイドに交代で入れて、またペリシッチを左に戻したりと、かなり小技を使いながら隙を見せないようにしていたよね。三笘のドリブルはスペイン戦で見せてしまっていたから、その点は痛かったかもしれない」
後藤「同じドーハ市内で試合をやっているんだから、偵察し放題だからね(笑)。いくら練習は秘密にしたって、試合は非公開にできないからしょうがない。お互いさまだよね」