■「逆にそこにとらわれすぎて戦うのも違う」

 多くの選手から聞かれたのは、ボールを保持して自分たちからアクションを起こすサッカーへの追求だ。それを板倉も分かっていて、「日本のサッカーとして、ボールを保持しながらやっていきたいっていうのはありますけど」としながらも、「そこはちゃんと相手を見ながらやり必要がある」とし、そして、「逆にそこにとらわれすぎて戦うのも違うと思います」と続けた。

「今回みたいに割り切って結果を出せるときもあると思うので、そこはうまくやっていかないといけない」

 内容は求めたいが、必ずしもうまく行くわけではない。だからこそ、状況に応じて戦い方を選べるようにとイメージを膨らませているようだ。

「今回は割り切れて結果を出せてるので、それは本当に良かったと思う。たださっきも言ったように、こういうサッカーをずっとしたいわけではないというところで、自分たちが常に優位に進めていきたいっていうのはもちろんありますけど、これから他のゲームでも間違いなく苦しい時間帯っていうのはある。その時に、そこから変えられるオプションも必要だと思う」

 現在25歳の板倉は、次の大会を29歳で迎える。今以上に多くのことを経験し、フィジカル的にも最高の状態で迎えることができる。だからこそ、そこへの思いはより強まっている。

「どういう風に日本がやっていかないといけないかっていうところは考えてやらないといけない」
「さらにもっともっと上に行くために、この4年間でまたいろいろ積み上げていかないといけない」

 2026年に向けて次々と出てくる言葉は、責任感にあふれていた。

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