■相手の起点にふたをした森保監督

――リードを奪ってからの時間は長かったのですが、守備のカードの切り方もうまかったように思います。

後藤「出場時間が限定される選手もうまく使ったね。ジョルディ・アルバアンス・ファティが入ってきたところで、すぐに冨安健洋を使って抑えていた」

大住「右のウィングバックとして冨安を使ったというのは、すごく大きな鍵だったよね」

後藤「アーセナルのレギュラーの右サイドバックだからね」

大住「あそこで相手の起点を抑えたことが、チームをすごく助けたよね」

後藤「スペインが自分たちの左サイドから攻めを加速させようとしたら、すぐにそこにふたをしたんだから、森保一監督は大したものだよ」

――選択肢を豊富に持っていたのではないでしょうか。

大住「いろいろ考えたとは思うんだよね。後藤さんが話したように、柴崎岳も選択肢にあったと思うんだけど、実際にはもうこれ以上、あまり手持ちの札がなかったよね」

後藤「そうそう。使える駒が限られていた。遠藤航を起用できるのは何分間だけとか、そういう制約がある中でやり繰りしているわけでしょ。会見で森保監督も、前半のうちに3枚カードをもらっちゃったから、そこも心配だと言っていた」

大住「CBが3人とも、そろって警告を受けちゃったからね」

――かなりぎりぎりの勝利だったのでしょうか。

後藤「本当にぎりぎりだったんじゃない? 一番頼りになる遠藤と冨安が先発で使えないなんて、もうおしまいかと思ったよ」

(4)へ続く
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