カタール大会での「イチオシ」スタジアムはリアルな「砂上の楼閣」【カタール現地ルポ“計25大会出場”ジャーナリストのW杯】の画像
「ワンタイム使用」のスタジアム974。コンセプトもデザインも度肝を抜く (c)Y.Osumi.JPG

  2人合わせて「ワールドカップ25大会」を取材した、ベテランジャーナリストの大住良之と後藤健生。2022年カタール大会でも現地取材を敢行している。古きを温め新しきを知る「サッカー賢者」の2人がカタール・ワールドカップをあらゆる角度から語る!

■楽しいスタジアム巡り

 きのうからグループステージも最終の「第3ラウンド」が始まり、ノックアウトステージの組み合わせも決まり始めている。しかし「第2ラウンド」終了時でノックアウトステージへの進出を決めたチームは、D組のフランス、G組のブラジル、H組のポルトガルの3チームのみ。他はこの「第3ラウンド」に命運がかけられている。

 さて、開幕からきのうまでに私は13試合を見たが、試合会場もほぼ巡り、アルトゥママ・スタジアム以外はすべて行った。このアルトゥママも、いちばん南にあるアルジャヌーブ・スタジアムに向かう途中のメディアバスから遠望することができた。他会場と同様、美しい外見をもったスタジアムだった。

 2010年の招致計画では、12のスタジアムが用意されることになっていた。カタール最北部のアルルワイスも会場になる予定だったが、後に大会計画が縮小されたときに削られた。というわけで、厳密に言うと「ドーハ市内」ではないが、「ドーハ首都圏」と言ってよい地域に7スタジアム、そして北に約40キロ離れたアルホール市の南にアルバイト・スタジアム、計8スタジアムが今大会の会場になっている。

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