■「すべてミーティング通り」
チームに希望をもたらした堂安にとって、この試合は「すべてミーティング通りの、自分たちが話していた通りの内容で、チーム全体での勝利」だったという。
この試合直前、日本代表はチーム練習を通常よりも長い時間、非公開に切り替えていた。その間、選手たちがどのようなトレーニングを重ねていたかは分からない。しかし背番号8によれば、「まずディテールをいろいろ詰めた」期間だったという。
「たとえば1-0で勝っていたらとか、0-1だったらとか。試合前から、0-1になっても0-2にならなければ(11月22日にアルゼンチンに勝利した同じアジア勢の)サウジアラビアみたいなこともあるし、どれだけ内容が悪くてもPKで負けることもあるし。それはずっとキャプテン(吉田麻也)が話していた。“0-1のままなら、ラスト20分OKだ”という話をしていましたし、まさにその通りで。(吉田)麻也君、(長友)佑都君はいろんなW杯を経験をしてますけど、多分、初出場の選手ではその意見は出なかった。彼らの経験と若い選手の勢いが融合した試合だったと思う」
複数のシュミレーションを事前にこなしていたからこそ、守勢に回った前半を後半に修正できたようだ。
また、「試合前からスタメンで出る選手が45分か60分で出し切って、俺らが試合を決めるというのはチーム全体で話し合っていました」とも語っている。
ドイツからゴールを奪ってチームに希望をもたらした堂安は、最後、足早にミックスゾーンを去ったが、その視線の先にはすでにコスタリカ戦があるはずだ。