20日、J3最終節が行われ、藤枝MYFCが来季J2で戦うことを決めた。創立してから14年目、J3に参戦してから9年目で初昇格をつかみ取った。
最終節を前に、昇格はほぼ決定的となっていた。前節を終えて2位につけていた藤枝は、3位の鹿児島ユナイテッドと4位の松本山雅FCに勝点3差で追われており、最終節終了後に勝点66で並ばれる可能性があった。ただし、両チームに得失点差で15点以上の差をつけており、逆転はかなり難しい状況となっていた。
だが、藤枝は自分たちの力で昇格をつかみ取った。長野パルセイロのホームに乗り込み迎えた第34節、勝利をつかむことはできなかったが、0-0で引き分けて勝点1を積み上げた。追いすがる鹿児島、松本ともに勝利していたが、1ポイント差でJ2昇格をもぎ取った。
藤枝は2019年、「昇格請負人」の異名を持つ石崎信弘監督の下、過去最高の3位につけた。しかし、翌2020年は10位に沈み、石崎監督もチームを離れた。
2021年シーズンもなかなか調子が上がらなかった。7月に監督を交代すると、目に見える変化が現れた。就任した須藤大輔監督の下、3点以上挙げる試合が続出。最終成績は前年と同じ10位だったものの、総得点はトップのテゲバジャーロ宮崎の44ゴールに2点差の42得点という記録を残したのだ。
今シーズンに入っても、藤枝の方向性にブレはなかった。全34試合を終えてみれば、優勝したいわきFCの72得点には及ばなかったものの、リーグ2位の58ゴールを挙げていた。クラブはすでに須藤監督の来季続投を発表しており、指揮官自身も「地上最大のエンターテイメントを!」と、攻撃的なサッカーを追い求めることを宣言していた。