■「自分が持っているものを出すことだけ」
田中のA代表デビューは2019年だが、W杯につながる意味でのこのチームで頭角を現したのは、昨年10月12日に行われたW杯最終予選のオーストラリア戦(埼玉スタジアム)だ。それまで4-2-3-1をベースとしていた日本代表だったが、この試合で4-3-3にシステムを変更。田中はインサイドハーフとして先発して強度あるプレーを見せただけでなく、先制ゴールまで奪ってみせた。
それからおよそ1年後に、W杯という夢の舞台に立つこととなった。それでも、田中に変なプレッシャーはない。「緊張感があるのは間違いない」としながらも、「オーストラリア戦もそうですけど、自分ができることは自分が持っているものを出すことだけ。国を背負うと気負い過ぎてもパフォーマンスを出せない。まずは自分が一番楽しむことが、チームの力になる」と言い切る。
W杯初戦は11月23日。ドイツ代表を相手に、田中が日本代表に歓喜をもたらす。