■日本を警戒していないドイツ
――あまりに初戦に懸けすぎるのも危険なように感じます。
後藤「いつも、初戦が大事だとか、いや第2戦だと言われるけど、僕はそんなことはないといつも思っているんだよね。初戦に負けたって、その後に勝てばグループを突破できるかもしれないんだから。でも、今回だけは初戦がすごく大事だと思ってるんだよ。3戦目でスペイン相手に勝てるかは分からないけど、初戦ならドイツに勝てるんじゃないかと、ずっと思ってる」
大住「違いは何なの?」
後藤「大住さんが日本代表の取材でドイツに行った時に、現地では日本が気にかけられていないと言っていたよね。その隙を突くんだよ。こちらはデュッセルドルフに日本サッカー協会の出先機関があって、ブンデスリーガでプレーしている選手がいっぱいいて、ドイツの選手のことをよく分かっている。丸裸にしているんだよ」
大住「主力の多くが所属するバイエルン・ミュンヘンを見れば、だいたい分かるしね」
後藤「もちろん、負けたら終わりというわけじゃないけど、初戦でドイツ相手に一発やってやろう、というわけ。強い相手が2チームいるグループを勝ち抜くには、それしかないというくらいに思っているんだけど」
大住「まあ、そうだよね。勝つチャンスがあるとしたら、お互いに勝ち抜けを懸ける3戦目よりは、初戦だよね」